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白昼夢で踊る犬

本書に一切真実はない。全ては真っ赤な嘘である。

ローラン・カバッソピアノコンサート。

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ローラン・カバッソピアノコンサートに行ってきました。

ベートーヴェンディアベッリは私の探し方が悪いのかなかなかコンサートで演奏されない曲目だと思うんですけどシュナーベルが「この曲の価値を認めつつ聴衆を一時間も椅子に縛り付けることはできない」って言ってたようです笑

33の変奏曲ですがそれを一曲として弾くことでしか意味がないし、一曲一時間ということになりますもんね。

ディアベッリは上手い人が弾かないと本当につまらない曲になってしまうという演奏力が特に試される曲目だと思うのです。

私はローラン・カバッソを知らなかったのですが2500円だしシュナーベルの弟子にも学んだようだし、ディアベッリの評価が高いようなのでチケット取ってみるか!と軽い気持ちでした。

前半のドビュッシーラヴェルも良かったんですがここは私の目玉のディアベッリ変奏曲に感想を絞ります。

ベートーヴェンに似つかわしい迫力と落ち着きを兼ね添えたフォルテ。

柔らかさは思慮深く。

この33変奏なのでその対比を上手く表現していました。

なのでダレることなくこれがあっという間。

何より良かったのはローラン・カバッソの演奏を聴いて改めて「ベートーヴェンピアノソナタ33番からがあったらどんな進化を遂げただろうか。交響曲風を組み込み、ピアノ協奏曲に近くも全く別のピアノ独奏曲としての可能性があったに違いない」と思えたことです。

ディアベッリ変奏曲は地味に「え、ここはこんな風になっていたの?」という演奏形態が含まれます。

それは意識して弾かないと聴衆には伝わらないものです。

ささやかながら奥深い。

彼の演奏は下手に揺れることなく(下手な揺れすごく苦手なんです)休符を見事に弾ききっていました。

ベートーヴェンらしくあり、ベートーヴェンのあったかもしれない未来形でもあり。

とても幸せな時間を過ごせてもらいました。

これで2500円(全席)。

なんだか申し訳ない気持ちさえします。

アンコールもサービス満点でしたね。

シュットなんかとってもロマンチックであり力強くもありとろけました。

しかしすごい体力。

ピアニストは体力勝負でもあることが良くわかりました。

ありがとう、ローラン・カバッソ